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時効の援用を弁護士に相談する際のポイント

最終更新日：2025年01月07日

１　時効の援用について相談をする際に気をつけたい３つのポイント

　消滅時効の援用について弁護士に相談する際、円滑かつ確実に進めていくためには、次の３つのポイントをおさえることが大切です。

　①できるだけ客観的な資料をご用意いただく

　②何らかの書面が届いていたらできるだけ早く相談する

　③弁護士に相談するまでは債権者に連絡をしない

　以下、それぞれについて詳しく説明します。

 

２　できるだけ客観的な資料をご用意いただく

　消滅時効が完成しているかどうかを判断するためには、正確な情報が必要となります。

　最も大切な情報は、時効の起算点となる日です。

　債務整理の分野においては、「期限の利益を喪失した日」の情報が必要となります。

　債権者から送付されてきた書面や、裁判所から送付されてきた訴状、支払督促などがあれば、必ずご持参ください。

　これらの資料がない場合、信用情報機関から、ご自身の信用情報を取り寄せるという方法もあります。

　信用情報には、借入先と、滞納が始まった時期の情報が記載されているためです。

 

３　何らかの書面が届いていたらできるだけ早く相談する

　債権者から借金の返済を促す書面が届いていたり、裁判所から訴状や支払督促が届いている場合には、すぐに弁護士に相談しましょう。

　債権者から書面が届いた場合、放っておくと訴訟を提起されてしまうことがあります。

　訴訟が提起されている場合、何もしないでいると判決が確定してしまいます。

　判決が確定すると、本来であれば消滅時効の援用ができた債務であっても、１０年間は消滅時効の援用をすることができなくなります。

　支払督促が届いた場合には、届いた日から２週間以内に異議申し立てをする必要があるので、特に早急な対応が必要となります。

 

４　弁護士に相談するまでは債権者に連絡をしない

　債権者から書面が届いていたり、裁判所から書面が届いていたとしても、弁護士に相談する前に債権者とコンタクトをしないようにしてください。

　債務の存在を認めて支払う意思があることを伝えたり、少額の支払いに応じてしまったりすると、その後の消滅時効の援用ができなくなってしまう可能性があるためです。